今回は、最初のレビューということで、私の使用しているノートパソコンについて書きたいと思います。
このパソコンはIT系の資格の取得と、パソコンの技術の習得のために初めて購入しました。
このため、とりあえずオフィス系のソフトが動作する程度の性能があり、予算の3万円の範囲で購入できる中古ノートパソコンを選びましたが、それなりに満足できるものを購入できたと思う反面、後で調べてみると、もう少し良いものを購入できたかなと後悔するところもあります。
そこで、今回は私の購入した中古ノートパソコンを例として、どうのような中古パソコンを購入すれば良いのかを考えたいと思います。
私のパソコンのシステム構成は以下のようなものです。
機種名:FMV-718NU(型名FMV4NUHC3)
CPU :mobile-celeron (1.8GHz)
OS:Windows-Xp pro
メモリ:256M(128×2、最大1024MB)
ドライブ:DVDコンボドライブ(CD読み書き可能、DVDは再生のみ)
HDD:20GB(IDE)
ディスプレイ:TFT 14.1
その他:USB×4,フロッピーディスクドライブ,タッチパッド(ポインティングデバイス)
付属品:リカバリーCDなし
価格:28000
本体仕様
>>
http://www.fmworld.net/biz/fmv/product/hard/blb0304/spec_nu.htmlこのパソコンは新品購入時、windows2000が付属しているものだったようで、メモリ容量は128MB、ドライブはCD-ROMとなっています。
おそらく前の所有者が、windows-Xpにアップグレードするためにメモリを増設し、DVDコンボドライブをとりつけたものと考えられます。
また、windows-Xpは家庭向けのhomeと企業向けのprofessonalがあり、これはprofessionなので、企業向けのXPといえます。中古市場では企業へのリース品が多く出回っているようなので、これもその一部と考えられます。
ここで、各要素を確認していきます。
1.CPU
・celeronはIntelのpentiumシリーズの廉価版で、「mobile-celeron」はモバイル用に電力消費を抑えたものです。
・CPUの処理速度はクロック周波数の他に、「キャッシュメモリ」の大きさによって決定します。
キャッシュメモリとはメモリ(DRAM)よりも高速でアクセスできるメモリ(SRAM)のことで、メモリから読み込むデータを一時的に記憶し、次から同じデータを読み込むときに、キャッシュメモリ上のデータを読み込むことによってメモリからの読み込み速度を向上させます。
キャッシュメモリはCPUに近い位置にあるL1(1次)キャッシュと、メモリに近い位置にあるL2(2次)キャッシュがありますが、L1キャッシュは増やしにくいのでL2キャッシュを大きくすることによって、処理を高速化しているようです。
・私はクロック周波数の大きさばかり注目していたので、L2キャッシュが2倍あるceleronM(1.7GHz)という上位のCPUがあったことに気づきませんでした。
2.OS
・このモデルは2003年に発表されたものなので、windows2000がまだ現役で使用されていました。そのため、現在では公式サポート期間が終了しているwindows2000がインストールされたものも中古市場で出回っています。
一方、windows-Xpは公式サポート期間が2014年と後4年以上あり、まだまだ現役で使用できるOSです。
OSを別に購入して使用する方法もありますが、その場合さらに1万円程度の費用がかかるので、できるだけOSはXpのものを選んだほうが良いと思います。
ただし、windows-Xpがインストール済みのパソコンは、windows2000がインストール済みのパソコンよりも価格は高めになっているので、Windowsにこだわらなければ、UbuntuやFedoraなどの使いやすいLinuxディストリビューションが付いた本を購入してインストールしたほうが費用を安く抑えられいます。
・雑誌にもUbuntuなどが付録として付いていますが、個人的には次のような書籍のほうが情報がまとまっていてわかりやすいと思います。
ゼロからわかる Linux超入門(Ubuntuつき書籍)
)
ここで、Linuxディストリビューションとは、OSの中核的なプログラム(カーネル)とハードウェアを動かすためのデバイスドライバ、基本的なアプリケーションをひとまとめにして配布しているソフトウェアパッケージで専門的な知識がなくても使用できるのが魅力です。
Windowsとの互換性はほとんどありませんが、「microsoft office」との互換を目指して開発されている「openoffice」などの優秀なフリーソフト(オープンソース)を使用できるので、販売されているソフトを使用することにこだわらない個人ユーザーにはありがたいものです。
なお、UbuntuやFedoraはネット上でもダウンロードできますが、初心者は使い方が詳しく掲載された雑誌や書籍を購入したほうが安全だと思います。ちなみに私は、以前Fedora11というディストリビューションを使用していましたが、一部対応していないネットサービス(ゲームやGyaoなどの映像配信サービスの一部)があるくらいで、普通にネットを使用したり文書作成したりする程度ならWindowsXpよりもむしろ使いやすかったりします。
・動作確認用にOSをインストールしただけで、実際はライセンスキーが付属していないものもあるようで、この場合micro soft の公式サポートを受けられないだけでなく、そのまま使用を続けるとライセンス違反となる場合もあるので、使用できません。
つまり、実質上OSなしパソコンとなるので、誤って購入しないようにしましょう。(このようなパソコンは安価なので、あえて購入してLinux系OSをインストールしてみても良いかもしれません)
3.メモリ
・Windows-Xpの必要メモリは256MB、推奨メモリは512MBとなっています。しかし、現在はウイルス対策ソフトなどのソフトをメモリ上に常駐させることが多く、動画再生などでもメモリを消費するので、最低でも推奨メモリ以上のメモリ容量が必要なようです。
当初、私は256MBで十分だと思っていたのですが、実際使ってみると予想以上に動作が遅くオフィス系のソフトもまともに動作しなかったので、購入後メモリを自分で増設することになりました。(それで現在は640MBのメモリなっています)
できることなら最初から512MB以上のものを購入するのがベストだと思いますが、ノートパソコンはドライバー1本あれば簡単にメモリを交換できるので、メモリを安く購入して自分で増設するのも良いと思います。
・増設できるメモリには使用している基盤によって上限があるので、よく調べて購入する必要があります
4.ドライブ
・できればDVDマルチドライブ(DVD・CDの読み書きが可能)が良いのですが、中古でオプションをつけると1万円近くかかることもあるので、どうしても必要なときには外付けDVDドライブを購入したほうが良いと思います。
私は、DVDコンボドライブのものを購入しましたが、DVDをパソコンで再生したり、DVDのパソコンソフトを使用したりしないので、DVDコンボドライブではなく、CDの読み書きができるもので十分であることに後で気づきましたが、HDDの容量が大きくHDDの内容をすべてDVDにバックアップしたい場合はDVDに書き込めるDVDマルチドライブ以上のものを選択すると良いと思います。
5.HDDの容量
・HDD容量は大きいほど良いので、必要ならば中古ショップの購入時のオプションで容量の大きいもの交換したほうがいいと思います。
ただし、HDDも自分で交換したほうが安上がりなので、購入後に自分で交換したほうが良いかもしれません。
また、外付けハードディスクを使用するという選択肢もあるので、各自自分の用途に合わせた容量を選択すべきだと思います。
私の場合、画像や動画を収集しないので、20GBでも十分だったのですが、Windows-XpとLinux(現在はDebian5.0.3)とのデュアルブート(2つのOSを共存させること)にして容量不足になってしまったので、現在HDDの交換を検討中です。
・HDDの種類(インターフェイスの種類)には、古いHDDに多いIDE(パラレルATA)、比較的新しいHDDに多いSATA(シリアルATA)があります。現在の主流はSATAですが、4~5年前の中古パソコンではIDEが多いようです。
また、HDDのサイズも2種類あり、ノートパソコン用の2.5インチとデスクトップ用の3.5インチがあります。
交換するときには自分のパソコンにあったHDDを調べる必要があります。
6.ディスプレイ
ディスプレイは現在主流となっている液晶ディスプレイですが、液晶ディスプレイのバックライトは経年劣化により次第に暗くなり、やがて寿命を迎えてしまいます。
一日の使用時間によりますが、およそ8年から10年くらいは使用できるといわれています。
このため、5年前のものを中古で購入してもあと2~3年くらいは十分に使用できると思います。
7.その他
・USB×4というのはUSBという差込口(インターフェイス)が4つ付いているということを意味しています。現在USBに接続するプリンタやマウス、USBメモリなど、USBインターフェイスを使用した周辺機器が増えているので、できるだけ多くのUSBインターフェイスがあったほうがいいと思います。
ただし、USBハブという機器を使用すればこの差込口の数を増やせるので、それほどこだわる必要はありません。
また、そのほかにもIEEE1394などのインターフェイスがありますが、デジタルビデオカメラなどを接続しないのであればなくてもかまいません。必要ならばあとで拡張カードを別に購入し追加したほうが現実的だと思います。
・フロッピーディスクドライブはXpのログインパスワードを忘れたときにパスワードを無効にするためのディスクを作成するときに使用する程度で、あまり使用しないので付属していなくて問題はないと思います。
・ポインティングデバイスの種類はマウスのほかに様々なものがありますが、ノートパソコンではパッドの上で指を滑らせることによりマウスポインタを移動させる「タッチパッド」というものが主流になっています。
通常の使用なら、タッチパッドでも十分なのですが頻繁にマウスを使った操作をする場合は、マウスを購入して使用したほうが良いかもしれません。
・中古ノートパソコンではバッテリーの保障されていないので、ほとんど使用できないと考えたほうが良いと思いますが、それでも停電時などに現在の作業中のデータを保存して通常のシャットダウンを行う時間は動作するので、何もつけていないデスクトップパソコンよりも安全といえます。
・リカバリーCD(DVD)とは、パソコンを初期状態に戻すためのOS入りのCD/DVDです。これがあれば、ウイルス感染などによってプログラムが破壊され、システムが不安定な状態になったときに元に戻すことはできるので安心ですが、なくてもバックアップソフトで作成したバックアップCD/DVDでも同様のことができるので、必須ではありません。(バックアップソフトについてはこのブログで紹介するつもりです。)
以上から、中古ノートパソコンを購入するに当たって注意する点は以下のようになります。
1.OSはWindows-Xpがインストールされているものをできるだけ選び、動作確認用にインストールされているものは購入しない。
2.CPUはクロック周波数にだけでなく、キャッシュメモリにも注目する。
3.メモリ容量は、Windows-Xpなら512MB以上は必要だが、予算に応じて自分で増設することも検討する。
4.HDD容量は大きいほど良いがあまりこだわらなくて良い。
また、中古パソコンに2年使用できれば十分もとはとれる価格なので、過度に期待せず使用するのが良いと思います。
中古パソコンでも扱い方で寿命は変わってくるので、結局は丁寧に扱うことが大切だと思います。
参考までに、私の購入したパソコンと、増設メモリ、メモリ増設のために使用するドライバーを貼っておきます。
【FMV-718NU4(デジタルドラゴンより)】


・このページのものはドライブがCD-ROMとなっていますが、+6300円でDVDコンボドライブ、+8400円でDVDマルチドライブにでき、さらにHDDドライブも増設可能です。
また、メモリが128MBで小さめですが、以下のところからメモリを購入して自分で増設すれば、3万円以下で私のパソコンよりも高性能なPCにできます。
ただし、このノートパソコンはメモリスロット数2,最大メモリ1024MBなので、512MBのメモリを二つ取りつければ最大メモリにできます。
(メモリ交換については以下のページを参考にすれば簡単に交換できると思います。
DN333-A512MZ(512Mメモリ:バッファロー直販)
また、amazonなら同等のメモリをより安く購入できるので、こちらを利用するほうが良いかもしれません。(だだし、こちらは完全に自己責任となることに注意してください。)
BUFFALO DDR メモリモジュール DN333-A512MZ
なお、ノートパソコンのメモリを交換するには以下のような、+ドライバー(0番)が必要なので、用意しておきます。(以下のようなドライバーは100円ショップでも売っているものです)
VESSEL 精密ドライバーセット TD-56
今回自分のパソコンに付いて紹介したので、ノートパソコンのことにばかりになってしまいましたが、実はデスクトップパソコンについても購入前には関心がありました。
そこで、次回はデスクトップパソコンとノートパソコンを比較して、なぜ私がノートパソコンを購入したかを書いてみたいと思います。
補足:
上で紹介したパソコンよりも条件の良いものを見つけたのでついでに貼っておきます。
メモリは上と同じものを使用できるようです。(今の自分なら確実にこちらを購入しますが、こちらのほうが少し高めです)
【FMV719-NU4】


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